消防士の面接では、「何を聞かれるか」が最大の不安になりがちです。FFAでは、受講生ごとの面接練習の記録を蓄積しています。その練習データ203件から、よく聞かれる質問を整理し、種類ごとの答え方のポイントをまとめました。後回しになりやすい質問や、属性別に抜けやすい質問も紹介します。
面接でよく聞かれる質問(練習データ203件より)
FFAの面接練習で使った質問リスト203件のうち、次の質問は、特に多くのリストに含まれていました。
- ・志望先を志望した理由:98%
- ・消防官を志した理由:95%
- ・やりたい業務:95%
- ・自己PR:94%
- ・短所:93%
- ・苦手なタイプの人:89%
- ・挫折した経験:86%
- ・公務員の不祥事について:80%
- ・上司と意見が分かれたらどうするか:79%
- ・「他の自治体でもよいのでは」:69%
- ・「地元は受けないのか」:54%
※上記は、FFAの練習用の質問リストに含まれていた割合です。本番での質問の頻度ではありません。
また、合格者の一人は、20分の面接で、約60個の質問があったと振り返っています。質問の数が多いため、一つひとつに端的に答える力が求められます。
質問は5つの種類に分けられる
① 志望動機の質問
「なぜ消防士か」「なぜこの自治体か」「他の自治体でもよいのでは」「地元は受けないのか」といった質問です。面接官は、志望の理由に、一貫性と深さがあるかを確かめています。答え方の作り方は、「消防士の志望動機の書き方」で解説しています。
② 自己分析の質問
「自己PR」「短所」「苦手なタイプの人」「挫折した経験」といった質問です。自分を客観的に見られているか、失敗や苦手とどう向き合ってきたかが問われます。
- ・短所:短所だけで終わらず、どう改善に取り組んでいるかまで話す
- ・挫折:失敗の事実と、そこから学んだこと、その後の行動をセットで話す
③ 仕事観・公務員としての姿勢の質問
「公務員の不祥事をどう思うか」「上司と意見が分かれたらどうするか」「やりたい業務は何か」といった質問です。組織の中で働く姿勢や、規律への考え方を確かめられます。
正解が一つに決まる質問ではないので、自分の考えと理由を、端的に伝える練習が欠かせません。
④ 知識の質問
「火災や救急の件数」「市長の名前」といった、志望先に関する質問です。FFAの練習リストでは、火災・救急の件数が36%、市長の名前が30%でした。丸暗記ではなく、志望先を調べた姿勢が伝わるように準備しておきましょう。
⑤ 状況・背景の質問
「年下の先輩とどう接するか」「家族は何と言っているか」「職場には受験を伝えているか」といった質問です。経歴や生活の状況によって、聞かれる内容が変わります。
答え方の基本の型
どの質問にも使える、基本の型は次の通りです。
- 結論:まず、質問への答えを一言で伝える
- 理由:なぜそう考えるのか
- 具体例:自分の経験や事実を、1つ添える
- これから:入ってからの姿に、つなげる
合格者のなかには、会話を意識して、簡潔にやりとりすることを心がけ、本番でスムーズに話せた、という声があります。長く詳しく話しすぎるより、聞かれたことに答えて、深掘りを待つほうが、会話が成り立ちやすくなります。
暗記した答えは、崩れやすい
質問を覚えて、答えを丸暗記する準備は、聞き方が変わった時に崩れます。合格者の回答にも、模範解答を作らず、〇〇系の質問が来たら、〇〇のキーワードを言うと決めておき、本番ではそれをつないで話した、という工夫がありました。
文章ではなく、伝えたい「軸」や「キーワード」を持っておくと、質問の角度が変わっても、その場で言葉を組み立てられます。試験全体の傾向は、「消防士試験に落ちる人の共通点」でも整理しています。
属性によって、抜けやすい質問がある
FFAの練習データでは、属性によって、準備が抜けやすい質問が見られます(目安)。
- ・社会人で、現役・元消防士だった人(63件):離職や現職に関する質問が出ているのは67%でした。退職理由、今の仕事でもよいのでは、また辞めるのでは、といった質問に、備えが必要です。「社会人から消防士へ転職する人の面接」で解説しています
- ・再受験の人(49件):前回の不合格の理由を、明示的に聞く質問が入っていたのは、51%でした。「消防士試験に不合格から再挑戦して合格する方法」を参考にしてください
※上記は、練習用の質問リストの内容です。
面接カードに書いた内容から、質問が組み立てられることもあります。「消防士の面接カードの書き方」も、あわせて確認しておきましょう。
面接前に確認する6項目
- □ 志望動機の質問に、一本の筋で答えられる
- □ 自己PR・短所・挫折に、具体例を添えて答えられる
- □ 不祥事や上司との意見の違いなど、仕事観の質問に、自分の言葉で答えられる
- □ 志望先について、調べた事実を話せる
- □ 自分の経歴から、聞かれそうな質問を想定している
- □ 答えを丸暗記せず、軸とキーワードで話せる
まとめ
消防士の面接では、志望動機、自己分析、仕事観、知識、状況・背景の5種類の質問が、繰り返し聞かれます。答えは、結論、理由、具体例、これから、の型で端的に伝え、丸暗記ではなく、軸とキーワードで話せるように準備しましょう。
練習では、後回しになりやすい質問と、自分の属性で抜けやすい質問を、意識して取り入れることが大切です。面接全体の振り返りは、「消防士の面接に落ちた理由と原因の見つけ方」を参考にしてください。
FFAは、令和6・7年度で131名が合格した実績をもとに、一人ひとりの経歴に合わせた面接練習をサポートしています。「自分が、どんな質問を聞かれるか分からない」という方は、無料相談で一度、お話を聞かせていただけませんか?
