消防士試験の筆記で、多くの受験者がつまずくのが、数的処理です。FFAの合格者20人のアンケートでも、最も重点的に勉強した科目として、19人が数的推理・判断推理・資料解釈のいずれかを挙げていました。一方で、苦手科目に挙げた人も6人います。つまずく原因と、合格者が実際にやった勉強法、解き方のパターンを身につける順番を解説します。

 

目次

数的処理は、配点の大きい科目

東京消防庁Ⅰ類の令和8年からの教養試験(40問)では、判断推理6問、数的処理6問、図形2問、資料解釈2問で、数的処理の科目が合計16問を占めます。全体の4割にあたるため、ここで点が取れるかどうかが、教養試験の結果を左右しやすくなります。

数的処理は、試験によって、数的推理、判断推理、資料解釈、図形などに分かれています。志望先の試験で、どの形式が、何問出るかを、募集要項や過去問で確認しておきましょう。

つまずく原因は、3つに分けられる

合格者の回答やFFAの相談で挙がる悩みから、つまずく原因は次の3つに整理できます。

  1. 解き方のパターンを知らない:初めて見る問題で、手が止まってしまう
  2. 問題文を、正確に読めていない:条件を読み落として、誤った解き方に進んでしまう
  3. 解説を読んで、分かったつもりになっている:自分で解き直すと、同じ問題で間違える

自分が、どこでつまずいているかを分けると、直すべき勉強の仕方が見えてきます。

合格者が実際にやった勉強法

FFAの合格者アンケートには、次のような工夫が書かれていました。

  • ・同じ参考書や問題集を、何度も繰り返し解き、慣れてきたら難易度を上げた
  • ・解法のパターンを、体で覚えるまで繰り返した。間違えた問題は、計算ミスなども含めて、解き方の過程を見直した
  • ・手も足も出なかった問題は、答えを見ながら、同じ解き方をノートに書いた
  • ・最初は、初級の問題を、ひたすら解いた
  • ・分からないところは質問し、解き方や問題のルールを、理解できるまで練習した
  • ・1日の最後に1問だけ解いて、記憶に定着させた
  • ・文章理解の短い問題を、毎日、制限時間を決めて解いた。数的処理の問題文が、読みやすくなった
  • ・苦手な図形の問題は、簡単な問題だけ解いて、時間のかかる問題は捨てた

どの回答にも共通していたのは、量をこなして、パターンを身につけることと、間違いの原因を、自分で確認することです。

パターンを身につける、勉強の順番

合格者の回答を整理すると、次のような順番で進める方法が考えられます(例)。

  1. 基本の問題を1周する:初級の問題で、解き方の型を知る
  2. 同じ問題集を、繰り返し解く:解き方を、見なくても再現できるようにする
  3. 難易度を上げる:過去問や、応用問題にも取り組む
  4. 時間を測って解く:本番を想定して、短い時間でも解けるようにする
  5. 間違いを振り返る:計算ミスか、読み違いか、パターンの知識不足かを分ける

※上記は、合格者の回答をもとにした進め方の例です。

形式ごとの、勉強の考え方(例)

数的処理は、形式によって、勉強の進め方が少し異なります。

  • ・判断推理:条件を整理して、答えを絞る問題が中心です。解説を読むだけでなく、条件の書き出し方を、自分の手で再現できるようにします
  • ・数的推理:基本的な計算と、文章題の解き方のパターンを、先に押さえます
  • ・資料解釈:表やグラフから、必要な数字を読み取る練習です。正確に計算するべき問題か、概算で判断できる問題かを、意識します
  • ・図形:時間のかかる問題が多いため、解く問題と、捨てる問題を、早めに決めておきます

※上記は、一般的な考え方の例です。出題形式は、試験によって異なります。

筆記は、満点を狙わなくてよい

数的処理には、時間をかけても解けない問題が混ざります。ある合格者は、筆記試験は満点を狙う必要はなく、安定して6〜7割、欲を言えば8割を取る勉強をすれば問題ない、と振り返っています。

理解に時間がかかる問題は、思い切って捨て、得意な形式で確実に点を取ることも、有効な方法です。ただし、試験は、自治体によって、科目ごとの基準や、足切りの有無が異なる場合があります。志望先の試験の仕組みを、事前に確認してください。

模試の点数が伸びない時は

数的処理は、勉強時間が、すぐに点数に結びつかないことがあります。合格者のなかには、予備校の模試で回数を重ねても点数が伸びず、判定が低いまま焦ったという人もいました。

その人は、原因を「問題文を、よく読んで理解できていないこと」と考えました。そこで、文章理解の短い問題を、毎日解くことを始め、数的処理の問題文を、読みやすくできたと振り返っています。

別の合格者は、模試の結果に、一喜一憂しないように心がけていました。模試は、本番に向けて、弱点を知るためのものです。点数よりも、間違いの原因を、確認することを優先しましょう。

毎日の勉強の組み立て例

たとえば、1日の勉強は、次のように組み立てる方法があります(例)。

  • ・勉強の最初に、数的処理を数問解いて、頭を切り替える
  • ・間違えた問題は、その日のうちに、解き直す
  • ・1日の最後に、1問だけ解いて、記憶に定着させる
  • ・週に1回、時間を測って、まとめて解く

勉強時間の目安は、「合格者に聞いた、消防士試験の1日の勉強時間と開始時期の目安」で、解説しています。

数的処理の勉強で確認する5項目

  • □ 自分のつまずきが、パターン不足か、読み違いか、解き直し不足かを分けている
  • □ 同じ問題集を、繰り返し解いている
  • □ 間違えた問題の、原因を確認している
  • □ 時間を測って解く練習を、取り入れている
  • □ 捨てる問題と、確実に取る問題を、決めている

まとめ

数的処理は全体の配点が大きく、合格者の多くが重点科目に挙げた科目です。つまずく原因を、パターン不足、読み違い、解き直し不足に分けて、同じ問題集の繰り返しと間違いの確認を続けることが合格への近道です。

試験全体の傾向は、「消防士試験に落ちる人の共通点」で整理しています。

FFAは、令和6・7年度で131名が合格した実績をもとに、筆記・小論文・面接を、一人ひとりの状況に合わせてサポートしています。「自分の数的処理の勉強が、このままで大丈夫か分からない」という方は、無料相談で一度、お話しませんか?